滑りにくさの指標となる耐滑性とは

みなさんこんにちは
床すべり止め.comの石井です。
本日は滑りにくさの指標ともなる耐滑性についてお伝えします。

耐滑性とは

耐滑性とは、主に靴等がどの位滑り易いかを数値で表す物で、靴底のゴム等の材質によってこの耐滑性は変わって来ます。

具体的な耐滑性の測定方法は次の様になります。

先ずステンレス製の試験用の床に潤滑油を撒き、そこに実効的に作られた「足」と取り付けその足に試験対象となる靴を履かせます。
その後ステンレス製の試験機の上で靴を滑らせますが、その際に発生する「動摩擦係数」を機械的に測定し、その動摩擦係数を基に耐滑性をランク分けします。

この動摩擦係数は動いている物が止まる為の摩擦係数を意味し、一般的には6段階のランク分けが行われます。
ランクは0から最大で5迄のランクになり、ランク0の場合の動摩擦係数は0.05未満、ランク1の場合は0.05以上0.1未満、ランク2は0.1以上0.15未満等と決められており、最大のランク5の場合の動摩擦係数は0.3以上とされております。

注意しておきたい事は、このランク分けはランク5が最も滑り難い靴である事を意味しておりますが、この動摩擦係数の算出の結果はその靴が「滑らない事を保証」する物では無く、あくまでも「滑り難い」と言う事を意味します。

耐滑性の試験は、日本のJIS規格でも指定されている検査機を使用します。

試験の方法もJIS規格で決められており、足を動かすスピードは0.22m/秒、試験を行う床材はステンレス製、男性用の靴の場合には26.0cm、女性用の靴の場合には23.5cmの靴を試験用として使用します。
ステンレス製の床材を滑らせる場合にはつま先方からかかと方向の掛けて行われますが、靴の形状によっては足の甲の部分を切り取って行われる場合も有ります。

更に、試験の方法として床材にグリセリンや水道水を撒く場合や、逆に何も撒かない乾燥状態で試験を行う場合も有ります。

床材をステンレスでは無く、試験の依頼者が持ち込んだ床材にすることも出来ます。

この耐滑性試験をクリアした靴を販売する場合、特に安全靴の業界では耐滑性を表記して販売が行われております。

また、最近では超耐滑ゴム底安全靴も販売される様になっており、工場等で床に油等が飛び散っている職場で安全に作業が行える様な品質の改良が行われております。

最後に

いかがだったでしょうか?
靴すべり難いことも必要な要素です。
余談ですが、床の滑り止め対策をしたとしても、何種類かのサンダルには通じないことが分かっています。
履いている本人は気づいていませんが、履物が原因でスリップしてしまうことがあります。

靴底がすり減れば滑りやすくなることは誰もが経験していることですが、そういった靴が知らないで販売されていることもあるのです。。