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滑りの度合いを現す数値、C.S.R値とは
みなさんこんにちは
床すべり止め.comの石井です。
ところで、すべり止めと聞くことがありますが、その根拠はどうやって示すことができるのでしょう。
例えば、新しい床材が発売された時、すべり止め仕様になっているとします。
その基準は何処から来ているのか分からなければ、滑りにくさが正しいのかも分かりません。
それでは、どうやって判断されているのでしょうか?
実はCSR値という、滑りに対する抵抗係数があるのです。
C.S.R値とは
C.S.R(Coefficient of Slip Resistance)値とよばれ、日本名は滑り抵抗係数と呼ばれます。
業界ではC.S.R値と呼ぶことが多く、人が歩く床面は、この数値を参考に管理されています。
C.S.R値の範囲は0.0~1.0で、値が小さいほど滑りやすく、大きいほど滑りにくいです。
建築分野においては、C.S.R値が0.4以下の場合「滑りやすくて危険」との評価となります。
元々すべりの指標に関しては、統一した基準が存在しなかったのですが、2012年8月改定のバリアフリー新法(高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準)という法律の改定によって床の評価基準が明確化されました。
その評価基準として、JIS(日本工業規格)と呼ばれる規格の中にある高分子系張り床材(建築物の床に使用するビニル系床材、リノリウム系床材、ゴム系床材やオレフィン系床材などのゴムやビニールのような化学的に合成された素材を使った床)の試験方法(滑り性試験の方法)によって計測されるCSR値(滑り抵抗係数)が採用されたのです。
今回このC.S.R値について、測定方法やBPN(滑り抵抗性)との違い、C.S.Rから派生したC.S.R・Dについてもお話ししていきます。
政府が法律で床の滑りについて明示した基準であるCSR値ですが、計測方法は東京工業大学が開発したOY・PSMと呼ばれる滑り試験機を用いるか、その互換機を利用した方法になります。
原型となるOY・PSMは、やや携帯性に劣るため現場では携帯型の測定器を用います(ONO・PPSMなど)。
また、測定機があれば測定者になることができます。
とはいえ、何も知識がない人間がやるのには少し抵抗や不安があるかもしれません。
その場合は、防滑施工業者等に依頼するのが良いでしょう。
C.S.R値に似た評価方法にBPN(滑り抵抗性)と呼ばれるものがあります。
これは床ではなく、道(車道など)の安全性を担保にする性能要件であり、道路などでの滑りやすさの評価を行う際には、このBSNを用います。
最後に
C.S.Rから派生したC.S.R・Dについてですが、乳幼児の歩行や高齢者のすり足での歩行のしやすさが考慮されたフローリングに対して行います。
適度な滑りやすさを確保しつつ転倒を予防するための数値で、C.S.R・Dが0.676以上で、99.9%の小型犬が支障なく動作出来ると言われています。
【参考 🔗ペットの転倒事故を防ぐために!室内犬のためのすべり止め対策フローリング6選と防滑施工3選】
適度な滑りやすさを出したい時に有効な計測値です。