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バリアフリー新法にも明記されている、床の滑り評価指数JIS A 1454とは
みなさんこんにちは
床すべり止め.comの保坂です。
バリアフリー新法が出来、そこに床材毎に推奨する滑り具合が記載されました。
床の滑りの評価指数ってどうやって理解すれば良いのでしょうか?
JIS A 1454と床の滑り評価指数
床の滑り評価指数JIS A 1454とは、高分子系張り床材の試験方法のことです。
JIS A 1454で定義されている試験項目は多岐に及び、床タイルの寸法、床タイルの直角度、床シートの寸法、へこみ試験、残留へこみ試験、加熱による長さ及び幅変化試験、吸水による長さ及び幅変化試験、熱膨張率試験、反り試験、耐汚染性試験、耐光性試験、滑り性試験、耐摩耗性試験、難燃性試験、層間剝離強度試験、耐キャスター性試験、柔軟性試験、電気的特性試験、揮発性有機化合物(VOC)試験、密度試験、抗菌性試験、外観試験などが定義されています。
その中でも、滑り性試験を行うことによって、その床材が「どれくらい滑りやすいか」を測定することができます。
具体的な測定方法は、試験したい床材をJIS A 1454規格準拠の「滑り試験機」と呼ばれる機器にセットします。
引用:https://www.rex-rental.jp/
床材のすぐ上には「滑り片」と呼ばれる靴や素足など床の上を移動することを想定した部品が擦り付けられます。
その際に、どれくらい滑りやすいのかを測定器で記録するという試験方法になります。
20kgの荷重をかけた状態で斜め上に引っ張ることで「滑り抵抗係数」を測定できます。
こうして測定された値を、C.S.R(Coefficient of Slip Resistance)といいます。
抵抗係数なので値が大きければ大きいほど、滑りにくいということになります。
高齢者や体が不自由な人でも安全に利用できるよう日本建築学会では、C.S.Rについて推奨値を設定しています。
具体的には、履物を履いて歩いた場合と素足で歩く場合(しかも水や石鹸水などが多い場合)の2つの床材に関する数値指針を示しています。
まず、履物を履いて歩いた場合、建築物の出入り口などは、C.S.Rが0.4以上であること、
傾斜路についてはC.S.R-Sinθ=0.4以上、客室の床であれば、C.S.Rは0.3以上であることを推奨しています。
一方、浴室や更衣室の床など、石鹸水や水垢などで大変滑りやすいと想定される場所で使われる床材については、C.S.Rは0.6~0.7以上が望ましいと推奨されています。
高齢者の転倒事故などは、骨折などの怪我によって、以後、そのまま寝たきり生活になってしまうケースも多いです。
事故現場の床材の「滑り抵抗係数」によっては、管理者の責任問題とも発展するため注意したい評価指数になります。