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ペットにとって心地良い床の滑り具合とは?数値で表すことが出来るCSR・D’値

ペットにとって心地良い床の滑り具合とは?数値で表すことが出来るCSR・D’値

みなさんこんにちは
床滑り止め.comの保坂です。

住宅で愛犬と一緒に住んでいる方の中には、床のすべりを気にしている方も多いのではないでしょうか?

それもその筈、愛犬と一緒に住んでいる方の住まいのお悩み箇所としてダントツなのがフローリングなんです。


恐いことにペットにとってフローリングが滑りやすいと、あらゆる関節病を引き起こすと言われています。
不安に駆られるのも当然だと思います。

実際に、多くの飼い主さんたちが、どうやって改善すれば良いのか分からず悩まれています。

そこで、本日はどうすれば改善できるのか、その根拠となる滑り具合の数値についてお伝えしていきます。

フローリングの滑りによって引き起こす関節症とは?

フローリングをペット対応のものにリフォームするなど、根本的な環境の改善をすることが理想ですが、費用の問題などもあり、なかなかそうもいきません。

滑りやすい床は愛犬の関節に負担を掛けるため、関節病を引き起こすのです。

愛犬の健康を守り、そして家族の幸せを守りましょう。

ここでは、滑りが原因となる病気を解説します。

椎間板ヘルニア
人にもよく見られる病気です。

クッションのような役割を果たしている軟骨組織『椎間板』が何らかの原因で変性。
組織の一部が飛び出してしまうことを言います。

この一部が神経を圧迫することで、痛みやしびれを引き起こします。

悪化することで、排泄障害や歩行困難にまで発展してしまいます。

掛かりやすい犬種
チワワ、ダックスフンド、ヨークシャテリア、ビーグル、コーギー、フレンチブルドックなど
初期症状
抱っこを嫌う、段差を嫌がる、散歩中立ち止まって動かなくなる、足を引きずる

愛犬の腰に負担をかけないようにするにはどうしたらいいか、しっかり考えましょう。

また、初期の椎間板ヘルニアは90%程度が改善できるため、早期発見・早期治療が重要です。

膝蓋骨脱臼
膝蓋骨というのは膝のお皿の骨のことです。

膝蓋骨は大腿骨(モモの骨)にある滑車溝という窪みの中にはまっていて膝関節のなめらかな屈伸運動に役立っています。

外傷性の倍もあるといわれていますが、発育時に発症してくることがほとんどと言われています。

無症状で気が付くにくいため、見過ごされやすい場合が多いのですが、脱臼している状態が続くことで歩き方が異常になったり、足が完全に着けなくなったりします。

さらに悪化することで、重度の歩行異常や骨の重度な変形などに発展してしまいます。
掛かりやすい犬種
トイプードル・ポメラニアン・チワワ・ヨークシャテリアなど
初期症状
スキップするように歩く、後ろ脚を伸ばす、足を引きずる

外傷性の膝蓋骨脱臼の予防としては、体重管理と膝に負担をかけない生活をすることです。

また住まいの環境としても段差を少なくしたり、フローリングを滑りにくくすることで膝への負担を軽減できます。

股関節形成不全
股関節の発育異常によって寛骨臼と大腿骨頭の連結が緩み、不安定になった状態です。

関節炎や形成異常の原因になります。
成長期に、多く発症すると言われてます。

掛かりやすい犬種
ポメラニアン・ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバー、など
初期症状
歩行が小幅になる、スキップするように歩く、階段の上り下りを嫌がる、散歩中の途中で座り込む

肥満になると足腰に負担を掛けるため、体重管理が大切です。

レッグ・ぺルテス病
レッグペルテス病は、大腿骨頭壊死症とも呼ばれます。

大腿骨頭への血の巡りが阻害されて、骨頭が壊死してしまいます。

結果、大腿骨頭の成長障害が生じて、骨の変形・崩壊が生じてしまう疾患になります。

発症のはっきりした原因は未だ不明とされています。
1歳以下の成長過程の小型犬に発症が多く見受けられます。
掛かりやすい犬種
ポメラニアン、ペキニーズ、プードル、ミニチュア・ピンシャー、パグ、ダックス、シェルティー、コッカースパニエルなど
初期症状
股関節に触れられるのを嫌がる、脚が地面に着けなくなる、脚をかばって歩く

予防が難しいとされている病気です。

症状が見られる場合、動物病院に連れていく必要があります。

愛犬にとって滑りにくいフローリングとは、何を根拠にしているのか?

愛犬の股関節トラブルは避けたいもの。

滑りやすい床の上での生活が原因で、その70%が起こっていると言われています。

ただ、滑りやすい床・滑りにくい床といっても、歩き方をはじめ、体重や感覚によっても違います。

何を根拠にして、人や愛犬が滑りにくいと捉えれば良いのでしょうか?

床の滑り具合を表現する方法に、滑り係数(CSR値)があります。

人が歩くのに最適な滑り係数”CSR”は0.68で犬の滑り抵抗は”CSR’D”0.676以上です。

この数値であれば、99.9%の小型犬が支障なく動作することができます。
ちなみに、数値が1.0に向かうほど滑らず、0.0に向かうほど、滑りやすくなります。

尚、滑り係数・滑り抵抗については、東京工業大学建築学科・小野研究室によって示されています。

最後に

理想のフローリングは、人にとっても、愛犬にとっても住みやすいものになります。

滑りにくさだけに注目してしまいがちですが、傷の付きにくさ、耐久性、掃除のしやすさ、粗相の際の保護などがあると床のトラブルが発生しにくいです。

解決する方法として、フローリングの張替えリフォームや、ペット用ワックスの塗布、フロアコーティングなどがあります。

ただ、既存フローリングへの後施工ワックスやコーティングの場合には性能がフローリングに倣うことを覚えておきましょう。

床材自体が柔らかければ、いくら硬度の高いコーティングをしても凹み傷は付きやすいと言うことになります。

目的に合わせて選びましょう。